2008年07月30日

「赤毛のアン」(原題 Anne of Green Gables)
これぞ名作中の名作でしょう。人の成長、あたたかさ、
与え、与えられる愛情。この世界にあふれていてほしい
素敵なものが、ていねいに描かれています。
私は、甥と姪にプレゼントする本を探すために
少年・少女文学のひとつとして村岡花子さん訳の新潮文庫版を
読んだのですが、小学生には難しいと感じました。
それで同じ新潮社の「ジュニア版 赤毛のアン」も見たの
ですが、好きなシーンがいくつも削られているので却下。
考えた結果、こう結論。
「赤毛のアン」は少女文学じゃない。子供に読ませるなら、
それ用に訳されているものを与え、成長してから完訳本を読み、
理解を深める、というのが正しいと思います。
大人になってからでも決して遅くありません。ぜひ読んで下さい。
結局、姪には世界名作劇場のノベライズ版(竹書房)をあげました。
省略されながらも、もともとのアニメがすばらしいので、
十分おもしろいです。これもおすすめ。
そして今回の表題「BEFORE GREEN GABLES」
本のタイトルです。タイトル通り、主人公アンのご両親の結婚生活
からはじまり、グリーンゲイブルズに引き取られるまでの11年間を
描いています。
この本を見つけた時は、モンゴメリの未発表原稿が
発見されたのか!と驚きましたが、よく見ると作者が違いました。
バッジ・ウィルソンというカナダの女流作家で、「赤毛のアン」
生誕100周年(今年)の記念でこの本を出版し、それが和訳された
もののようです。(邦題は「こんにちは アン」)
まだ全部を読んでいませんが、非常に良い出来です。
ストーリーは結末まで「赤毛のアン」の中に書かれているので、
これからも降りかかる“確定している”不幸に、正直胸が苦しく
なりますが、このようにして、あの人格が形成されるのか、と
感心もいたします。
登場人物では、やはりアンの両親の存在が大きいです。
そばにいるだけで、周りの人たちを幸せにする所がそっくり。
「シャーロック・ホームズ」のファンで、自分の作品に登場させて
しまったルブランの「ルパン対ホームズ」や、ホームズの作者
コナン・ドイルの名作「ロストワールド」の続編を田中光二さんが
書いたり、オマージュ作品は歓迎です。出来が良ければ。
(ショルメスはホームズじゃないよな。ルブランってホームズを
読んだ事がないんじゃ、と中学の時は思ってたけど)
とにかく、作者と翻訳者の力量に感謝。
アン・ブックス。ひさしぶりに、最初から読み返してみよう。
(池下)
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